ずっと生き難かった。ため息と深呼吸の備忘録。


by 草子
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鮭中骨のやわらか煮



このあたりでは、寒くなってくると、近隣の河川に鮭が遡上する。

さして大きくもないが、穀倉地帯ゆえか、川は幾筋もあって、
そうした川を、鮭は昔から、のぼってきた。
浅瀬に入った群れに竹棒を差し込むと、
ほんとうかどうか、
ひしめき合う鮭で竹棒が倒れないまま移動する風景もあったらしい。

魚といえば鮭をさし、
鮭は大晦日の膳を豊かに彩る年越し魚であり、
身近ではあるけれど、
しかし贅沢な食材として、このあたりでは、骨の一片も余さないよう扱ってきた。


そうした、産卵のため川をのぼるところを獲るシロザケ(カワザケ)は、
当然、スーパーで売っているような
キングサーモンやギンザケのように、たっぷりの脂はのっていない。
昨今、カワザケはパサパサして旨くないとされるが、
それでも、どちらがよいかと訊かれれば、わたしなどは、やっぱりカワザケがよい。
それは、単純に舌だけでは決められない味覚の部分、なのだろうと思う。


ありがたいことに、カワザケは、まあ安い。
しかも、あらは、もっと安い。
かーちゃんは今でも、寒くなってくると、あらを煮る。
鮭中骨のやわらか煮_c0145183_12243835.jpg

軽く生醤油で煮てから、あらためて水、酒、砂糖を加えて煮るのが、かーちゃん流儀。
生醤油で煮て身をしめておかないと、骨まで柔らかく煮える前に崩れてしまう。
「圧力鍋で煮てみようかな」と言うと、
「ストーブのとろ火でないとだめ、簡単に済ませないの」と怒られた。

Commented by シー坊 at 2012-10-14 18:52 x
かあちゃん先生に賛成。
圧力鍋など持たない、シー坊母ちゃんも、ストーブことこと派です。
Commented by green-field-souko at 2012-10-14 22:40
■シーさま 梅ちゃん先生を見てた口ね?^^
お魚の煮こごり同様、こういうものも、わたし上手くつくれないのー。
でも、あれね、イライラにカルシウムは、よいらしいわね。
甘じょっからくて、ごはんが進みすぎて、ヤバイわ...orz
Commented by ekoekolove at 2012-10-15 09:26
ストーブでできるんだ!
やりたい〜
食べたい~
Commented by green-field-souko at 2012-10-15 09:44
■あやちんさま できるよー!
そろそろストーブを出さなくちゃ。
昆布巻き、おでん、モツ煮込み、いろいろできるよ。(←ぜんぶ肴系w)
ところで、今わたしは、こたつでPCに向かっています。さぶいのよ~
Commented by cocomerita at 2012-10-15 17:26
Ciao 草子さん
おおーーおいしそーーー 大涎

母ちゃんに清き一票!!
圧力なべ、便利なんだろうが、どうも好きになれません 笑
Commented by green-field-souko at 2012-10-16 07:50
■junkoさま Ciao junkoさん
清き一票を、ありがとう! 聞いたら、かーちゃん喜ぶわ。
うん、やっぱりストーブよね? かまどもいいよね?
好きになれないというと、わたしは、なぜか電気の炊飯器。
Commented by lucille5794 at 2012-10-16 15:03
鮭のアラの煮方さすが、おかあさんですね。
先人たちの知恵は凄い。
学びおきたいものですね。
Commented by green-field-souko at 2012-10-17 06:17
■Coolmasterさま 煮崩れないよう、ふつうは塩をすると思うんですが、
生醤油で下煮していたのね~、と驚きました。
はい。先人の知恵は、たいしたものです。
Commented by オドサマ at 2012-10-19 22:11 x
川ザケの、それも生殖後の脂が抜けきって死を待つばかりのものを北海道では「ホッチャレ」と呼びますが、アイヌの人達は「ホッチャレはタラの味」と言って、干しタラのように加工して(トバ)、大事に生活の糧にしたといいます。新潟でも北へ行くほどに、川ザケへの愛着が濃くなるようですね。お母様の食材への思い入れが嬉しいですね。この母にして・・・という所でしょうか(笑)
Commented by green-field-souko at 2012-10-21 22:17
■オドサマさま なるほど! 「ホッチャレ」の語源は、「ほかす(捨てる)もの」あたりから、きているのでしょうか。
トバが干ダラに例えられるなら、じゃが芋なんかと合いそうですね! そのまま食べるだけじゃつまらない、と思っていましたので、せっかく教えていただいたからには、これは試さねば^^
うちの母の素朴な料理も、ぼちぼち、聞き取り対象になりそうな時代ですw
by green-field-souko | 2012-10-14 12:25 | そうるふうど | Comments(10)