ずっと生き難かった。ため息と深呼吸の備忘録。


by 草子
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本日の野菜③

 寒さとともに、冬野菜が、甘くやわらかくなってきました。これからは、しぐれる日が多くなるので、かーちゃんは遠くにあるほうの畑から、野菜をまとめて採ってきていました。採ってきた野菜は、軒下などに置いておきます。ビシャビシャ冷たいみぞれが降るなか、外に出かけないで済むための知恵です。
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 昔は野菜を、室(むろ)をつくったり、砂に埋めて備蓄していました。吹雪がひどくなれば家に閉じ込められ、何日も外へ出られませんでしたから。鉄道や道路は機能しなくなり、学校も休みになりました。ですから、いろいろな漬物を大きな樽に漬け込んだりして、いざとなっても大家族の口を春まで養えるよう、さまざまな工夫がされたものでした。

 そのころと較べれば、時代は変わり、生活はずいぶん便利になりました。このあたりでは、積雪量がすくなくなったこともあって、冬支度もラクになりました。今は、まあ、なにもしないのと同じです。
 冬野菜の採り入れは、わずかに残っている習慣とでも言いますか、昔の雪国のシッポみたいなものなのかもしれません。

 白菜は水気が多くてサックサク、
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 長葱は生でも甘く、熱をとおすとさらにポッテリ甘く、
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 大根は庖丁を入れた瞬間に、バシッと割れるみずみずしさ。
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 冬野菜の色は、白と、緑と、枯れ草色。清楚で、そのくせ、どこかしら潔い色だと思います。とくべつ暖冬でなければ、あと半月ほどで、このあたりは白と黒の版画の世界に変わります。
by green-field-souko | 2007-12-13 10:30 | 畑でわたしは考える | Comments(0)