ずっと生き難かった。ため息と深呼吸の備忘録。


by 草子
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

したく

 せまい部屋にぎゅうぎゅう詰めになって、みんなで、お別れの準備をしていく。

 したくするのって、けっこう、現実だ。じゃまな荷物を2階へ運び上げ、玄関を掃除して、弔問客にお茶を出す。あわただしさに麻痺して、冗談話なんかも出てくる。ホトケサマのお母さんは「病院から戻ったら部屋掃除してもらおうと思っていたのに、まさか帰ってこないとは思わなかったわ。ほんと、ちらかしっぱなしで」とブツブツ。

 ゴルフ道具、碁盤、小銭入れ、キャッシュカード、手帳、測量道具。無造作にある物物に、生前の感触が残っている。ぼんやり眺めていたら、早くダンボール箱を積めとおこられた。

 部屋がせまいので、ホトケサマとすごく近い。なにをするのでも、ホトケサマにつまづかないように注意をしないといけない。ホトケサマの頭のところで、弔問客にわたすものの袋詰め作業をしながら、義姉は「みんなで内職しているみたいね」なんて言って笑う。

 儀式のあわただしさって、いいものかもしれない。まぎれて。
Commented by oja03052 at 2008-03-04 15:11
はじめまして。
私も父親の葬式の時 最後まで笑顔で対応してました。
韓国などは そうやって賑やかに送りだしたりするそうですね。
コメントありがとうございます。そして勝手にリンクごめなさい。
また読ませてくださいね。
Commented by green-field-souko at 2008-03-04 21:27
oja03052さま こんにちは。
へっぽこブログなのに読んでいただき&リンクしていただき、ありがとうございます。
泣いたり笑ったりしながら、ひとは生きているんだなあ、と思いました。わたしのお葬式のときは、みんなに笑ってほしいです(草子)
by green-field-souko | 2008-03-04 08:31 | 日々の照り降り | Comments(2)