ずっと生き難かった。ため息と深呼吸の備忘録。


by 草子
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のら介護学




畑の師匠(母)を、このごろわたしは、よく手伝っている。
たいしたことはないのだが、
のら仕事の足腰への負担がちょっとしんどそうに見えるので、
頼まれもしないのに出かけて行っては
見よう見真似で、畑の丁稚をしているのである。
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だいじょうぶ。
まだ、だいじょうぶ。
ぜんぜん、だいじょうぶ。

根拠もなく、のら仕事をする師匠に甘えてきたが、
今はだいじょうぶでも、それは、誰にとっても永遠ではないことが、
どういうわけか最近、堪える。

ひとは、誰でも、ゆっくりと、あるいは急いで老いてゆく。
抗いようのない現実を、しかし、どう処理していったらよいのか。



わりかし呑気に、のら仕事をしていると、師匠は世間話をよくする。
ふたりの孫が遊びにきたこと。
悪気のない、つれあいの口説き。
近所のひとがデイサービスに通いはじめた話。

「デイに行くと、みんなで、お遊戯するらしいよ」
「保育園児みたいに。ばかばかしいでしょ、いい齢して」
そんな恥ずかしいことは金輪際したくない、と師匠は言う。
畑をしたり、みんなのごはんをつくったり、
好きな短歌を詠みながら自然に終わっていきたい、と元気に言う。






六車由実さん「介護民俗学」の聞き書き。
http://muguyumi.a.la9.jp/kaigominnzokugaku.html

そして、

わたしが手がけた民俗展示の感想ノートに、ある方が残していってくださった一文。
「(民俗資料は)関係性が希薄になっていきがちな
老人の存在感覚を強めるアイテムになるのではないか」
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聞く・話すことの関わり合い、記憶をたどることの刺激。
リアルなアイテムによって確認する存在感覚。

日々の暮らしのなかに畑があったひとにとっては、
畑もまた、関わり合える場であり、
存在感覚をとどめてくれるアイテムかもしれない。



のら介護学、と勝手に名づけてみる^^


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by green-field-souko | 2015-10-30 14:03 | 畑でわたしは考える | Trackback | Comments(6)

冬茄子と甘唐の炒めもの



茄子は夏野菜なのだけれど、
片づけずにほおっておくと、
こんな雪国でも、11月初めまで実をつけてくれる。

寒くなってきたので大きくもなれず、
つめたい風に吹かれて傷だらけ。
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こんなふうに、できそこないの茄子ではあるが、
じつは、たいへん、味が濃い。


その茄子を、
ピーマンや甘唐と、焼きつけるように炒めてみた。
味つけは塩と酒、醤油をすこしだけ。
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夏野菜を今頃まで畑にのこしておくひとは、
まあ、いないのだけれど、
片づけに手が回らなかったおかげで
冬茄子を、うまいうまいと楽しめた。

冬茄子だなんて、奇異な感じがするけど、
もう10日もすれば冬になる。
今年の立冬は11月8日だそうである。



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by green-field-souko | 2015-10-29 23:57 | ときどきプチ野菜料理 | Trackback | Comments(5)

だからあ~



耳のせいか、気のせいか。
飼い主の妄想かもしれないが、
最近、にゃごが片言をしゃべるときがある。



ごは~ん

たべるぅー

あけて


などと聞こえるのは飼い主だけかなあ。

昨晩、あるつまらないことを
にゃごにこぼしていたら、
だからあ~
と小さく鳴いた。
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だからあ~
(いいかげん愚痴やめたらどうだ)
(こぼして気が済んだらもう寝ろ)
と言いたかったのだろうか。

人間が想像する以上に、
理解できているのかもしれない、猫は。



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by green-field-souko | 2015-10-28 23:59 | とるに足らないモノコト | Trackback | Comments(4)

畑の水筒




早朝の畑に出る。フリースがちょうどいい。
朝露を含んだ草のみずみずしさにほっとしていた季節は、
いつのまにか、嘘のようにかき消えている。

なごりの茄子やピーマンを片づけ、
里芋やさつま芋を掘りおこし、菜っぱを間引き、
巻いてきた白菜やキャベツに安堵する。



畑仕事に持って行く飲み水も、もう、要らない。

なぜか師匠は、ウィスキーの空き瓶を水筒代わりにしている。
保冷もできないし、ちゃんとした水筒を買ってあげようかと訊くと、
そこは好みで、
透明なガラス瓶からぬるい水を飲むのがよいらしい。

それにしても、
日中に、畑で、ごくごくと酒瓶をあおっているばーさんを、
知らないひとが見たら驚くかもしれない。



急くように日は短くなる一方ではあるが、
陽だまりは暖かく、
追肥をやり終えて、
ゆるゆる、おだやかに、一日がすぎていく。

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by green-field-souko | 2015-10-25 21:38 | 野菜普及委員会 | Trackback | Comments(4)

天然舞茸よしあし




何人かを経て、やってきた天然舞茸。
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知り合いの、知り合いくらいのひとが、山でとってきたそうで、
何人もがパスをしたのは
あの事故で、きのこが汚染されているかもしれないから。
だと思う。

ちいさな子どもをもつおかあさんは、
山にある観光きのこ園にも行かなくなったと言っていた。

まあ、たしかにね。



ふああ。いい香りだなあ。
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by green-field-souko | 2015-10-23 12:25 | とるに足らないモノコト | Trackback | Comments(6)



まだ細い大根を抜いて、おろしてみたら、その辛いこと!
鼻から眼へ、辛さが抜ける。
でも、ただ辛いだけじゃなく、そのあとに、甘みが戻ってくる。
大根おろしは、これくらいでいいのだ。
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既存のやり方では、もうだめ。
あたらしい市場をつくることから始めよう、
などと、ふと思い至り、
なんだかできそうな気がしてきた日。
サンプルづくり開始。



嬉しいなあ。
なんだか、きょうは、いい日だねえ。

大根おろしは辛く、空は蒼い。
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by green-field-souko | 2015-10-22 16:26 | 日々の照り降り | Trackback | Comments(8)

秋茗荷




うちの畑の茗荷は晩生種で、
9月の下旬頃に花が咲く。
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素麺や冷奴をいいかげん食べ飽きた頃に
半日陰のあたりに出てくるので、
性(しょう)のよい茗荷なのだが食べきれない。

それで、毎年、
母は味噌漬け、わたしは甘酢漬けにする。
そうやって翌年まで茗荷の香りを楽しむのだ。
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かたちのよくないものや
傷みのある茗荷は、刻んで油炒め。
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香りのものが大好きなわたしは、
白いごはんが進みすぎるので、ちょっと困るほど。


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by green-field-souko | 2015-10-21 23:57 | そうるふうど | Trackback | Comments(6)

失くしモノ



上のふたつは、師匠(母)のはさみ。
一番下のは、丁稚(草子)のはさみ。
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そのへんに、ぽんと置いたら最後、
はさみや小鎌が簡単に失くなってしまう畑の神隠し。
土の色に紛れてしまうためか、安くもない道具が、こつ然と姿を消す。
その失われ様は、まさかわたしはボケたのだろうか、と自分を疑うほどである。

「師匠、はさみはちゃんと自分で管理してくださいね」
丁稚が注意をうながすと、
「失くなっても畑なら、出てくるわよ」
と師匠が言うには、来春、雪がとけて、耕すと、
錆びた小鎌がひょっこり土の中から現われたりするそうである。

出てきたって錆びてちゃしょうがあるまいに、と丁稚は呆れるのだが、
そのあたり、師匠のほうは、意外と頓着ない。

「畑で失くしたモノは出てくるけど」
師匠、続ける。
「山で失くしたモノは出てこないのよ」
そして、「絶対に」と声に力を入れて付け足した。

山奥の暗がりで、落ち葉に埋もれて朽ちていく、
きこりの落としたナタが、わたしの想像に浮かんだ。

届かない。戻れない。永遠の喪失と封印。
とりかえしのつかなさに、
なんだか、肌が粟立った。

「それでね」と師匠。
「山で失くしたものは、見つけたひとのものなの」
山の民のとりきめらしい。
師匠の生家は、山のふもとの茅葺き家だった。
日没が突然、ストンと訪れるところだった。



山は怖い。
カミサマに近いからかもしれない。
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しかし、ひと気のない畑もまた、山みたいなもので、
ひとりで仕事をしていると、妙に心細くなるときがある。
気をまぎらわせようと小学唱歌などを口ずさむと、しんみりして、また怖くなる。

秋になったせいだろうか。



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by green-field-souko | 2015-10-19 15:02 | 畑でわたしは考える | Trackback | Comments(8)

近況





おこしいただきまして、ありがとうございます。
なかなかブログを開けない日が続いております。
コメントのお返事もまだできず、ほんとうに、ごめんなさい。


簡単に言うと、このところ、ずうっとわたしは、師匠の畑で丁稚をやっています。
畑、畑、畑、本業、また畑、といった感じでしょうか。
もはや本業営業などをすることなく流れるがままに。
あるいは、農家さんの手伝いも、積極的にすることはやめてみました。
おかげでビンボーさん度は高まる一方ですが、
まあ、米と野菜があるから、しばらくはなんとかなるだろうと楽観視(笑)

畑にいれば本業が頭をめぐり、本業に向えば畑が恋しい。
どちらに居ても、居ないほうを考えてしまう。
そうした日々のなかで
思うことや撮った画像は、積ん読の本のようにたまっていくばかりです。

書きたいなあ。
思い返せば、書くことで自分の毒を吐き出そうと始めたデトックスブログでした。
あー、書きたい書きたい(笑)

雨が降ったら書きます。
すみません。お返事なども、雨が降るまでお待ちくださいませ。

草子






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by green-field-souko | 2015-10-10 15:50 | 日々の照り降り | Trackback | Comments(10)