ずっと生き難かった。ため息と深呼吸の備忘録。


by 草子

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がまん弱さ




もうだめだ、とか、もういいや、と
結論を出しているのに、

それでも現状を維持していくのが
おおむね正しいこととされていて、

だけど
その正しい平和に我慢できないわたしは、
随分わがままなひとですね
などと
たしなめるように言われるので、
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いいえ、がまん弱いだけです、と言い返し
良識ある人々に
ため息をつかせる。




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by green-field-souko | 2016-05-30 22:57 | 日々の照り降り | Trackback | Comments(4)


わずかなリアル友人のふたりを失くしたら、
ヒッキー体質のわたしは
周辺世間からフェードアウトするであろう自覚があるので、
ずるずると引きずられながらも
「最後の砦」になってもらっている。



「草子から誘うなんてめずらしい」
からと、ほいほい付き合ってくれたふたりだったが、
彫刻家の制作ドキュメンタリー映画〝2時間〟は
誘ってはみたものの、不安材料ではあった。
興味がなければ拷問みたいな長時間になるかもよ、と説明したのだが、
「大丈夫だよ~」ということで、行くことになった。
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上映まで時間があったので、
軽いランチは、カフェでベーグル&ドリンクとサラダ。
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このときまで、ふたりとも元気がよかった。
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事前に企画展を観て。
映画が始まってしばらくすると、
最後の砦Aが、横並び席の隣りの隣りで、睡魔と戦いグラグラする気配。
ついで、隣りの席の、最後の砦Bもカクンと前のめりになる。
ああ、やっぱり、きびしかったか。
しかし、ここで映画をあきらめるわけにはいかない。
ふたりの状況はないことにして、映画を観続ける草子。

戦いに限界を感じたか、最後の砦Bがそっと立ちあがり、にっこり言う。
「ごめん、外で待っているね」
はいはい、と映画を観続ける草子。
間もなく最後の砦Aもごそごそと席を立つ。
「Bの様子、ちょっと見てくるね」
はいはい、と映画を観続ける草子。

5分の休憩時間を待ち、ロビーへ出ると、
ふたりはソファに掛け、楽しそうにアハアハと喋っていた。
で、「気にしないで最後まで観てきなよ~」と言う。
はいはい、それでは、とお言葉に甘える草子。







観終えたわたしに、感想を、ふたりが聞いた。
面倒くさかったので
最高におもしろかった、元気が出た、などと簡単に答えておく。

すると、
「今度は可愛いのにしようよ」
「そうそう、メルヘンとか」
さすがは最後の砦、
許容範囲が広いというか、物事どうでもいいというか、へこたれない。
これだって可愛かったじゃないの。
見ようによってはメルヘン、ファンタジー。
そう言ってあげたら、
「えーーーッ! 違うでしょー!!」と、きゃあきゃあ騒ぎ、
5秒後くらいには、新しくできたパティスリーに行く話になっている。



あとで分かったのだが、
この映画、DVDで売っていた。笑


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by green-field-souko | 2016-05-29 23:24 | Trackback | Comments(4)

山椒しごと




香りのよい植物を、わたしは、好きすぎて困る。
山椒をいただいたりしようものなら、
葉っぱを揉んだ指先から、なかなか鼻を離せない。

そういえば、子どものころ、
隣りの畑の薄荷を、ちぎっては、鼻の穴に詰めて喜んでいた。
山椒と薄荷は、わたしのなかで
負けず劣らずの二大植物芳香ということになっている。



大事な山椒。ゆめゆめ葉っぱ一枚も粗末にしないように。
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昨年は、かたい葉っぱは陰干しして、
調味料として重宝したが、ちょうど雨が降っていて干せないので、
新鮮なうちに糠床へ混ぜてみることにした。



仕込んでから三年ほど経つ糠床は
最近ようやく、複雑な味に漬かることも増えたので、
このあたりでひとつ、特別、可愛がってやろうと思いついたのである。


混ぜた。
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嬉しいなあ。
楽しみだなあ。


夜中の、山椒しごと、備忘録。

山椒は、葉も実も、青々と艶やかに、深山の匂い。
冷蔵庫に夏充ちる。



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by green-field-souko | 2016-05-26 23:27 | ときどきプチ野菜料理 | Trackback | Comments(8)

初夏の庭から



もう何度も、ここで、
夏がくるたびに言っているのだけれど。

花の中では薔薇がいちばん好きで、
薔薇の中では野いばらが、いちばん好き。

野鳥が種を運んだのか、
何本かの野いばららしき芽が庭に出ていて、
そのうちの2本を
草刈り機から逃がしたのが、すいぶん育ったものだ。
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とくに手入れもしていないのに、
初夏になると毎年、律儀に、
白い(薄紅も混じっている)花を、房々と咲かせてくれる。

蜂を集める甘い香りに、
また今年も夏がきたのだな、と思う。
ただ、ぽかんと、陽射しのまぶしさに、思う。



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by green-field-souko | 2016-05-21 15:31 | 旅と隠遁 | Trackback | Comments(6)



その彫刻に、息をのみ、音を殺し隠れるような気持ちで息を吐いたのは、
何処の美術館だっただろうか。
それとも、まだ若かった当時のわたしには、敷居の高い画廊だったか。
好きなブランド服とセットで在った気もするが、憶えていない。

(多くの観覧者はそうだろうが)
静謐さ、に魅かれた。

どの位置から眺めても、胸像たちとは、眼が合うことがない。
ほんのわずか、瞳孔の中心をずらして
眼をはめ込んであるのだという作家の意図は、のちに知ったのだが、
視線の合う心配がなく
このように〝美しいひと〟を好きなだけ見ていられることに、
なにかいけないことをしている、
しかし、やめられない、耽美であまやかな後ろめたさがあった。

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巡回展では、1980年代から最新作までが並び、
作風の変化を愉しめるようになっていた。
制作年があたらしくなると、都市空間が似合っていた〝美しいひと〟は
双頭になり、森に浮き、バッタを食べる異形となっていく。

たしかに、言われるように、異形と化していくのだけれど、
〝美しいひと〟はいっそう美しく、
わたしの好きな、静謐さは、すこしも失われていない。
言われるような進化や完成を、作家は、ほんとうに求めているのだろうか。
と思った。



今回、はじめて気がついたのだが、
舟越桂さんの作品は、タイトルも、また非常に美しい。
これ以上、つきつめようのない短いワードに、世界観が凝縮されている。

冬の本

澄みわたる距離

肩で眠る月

夜は夜に

さなぎを舞う

書庫に潜む豹



作家の制作プロセス、
制作に至るまでのインスピレーションの捕まえ方
などに、わたしは興味をもった。
もしかしたら、舟越さんは、言葉からビジュアルを削り出しているのでは。

そんなことをめぐらしながら展示を眺めていると、
思いついたことをメモした作家の手帳が、ガラスケースの中に広げてあった。




洗練された静謐な印象の時代から、
〝美しいひと〟には異形が、じつは内在していたのかもしれない。
根拠を問われても困るのだけれど、
創造の深化によって
作家が探し当てた言葉は、静かに静かに樹を削り出し、
漂流の道すがら、たまたま異形へと行きついてしまっただけのように思える。



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↓手帳に書きつけてあった言葉など
by green-field-souko | 2016-05-19 23:57 | 旅と隠遁 | Trackback | Comments(2)

風がやむのを待ちながら



とうに陽が落ちたのに、
ベランダには、
ぬるい熱が気持ちわるく溜まっている。

きょうはフェーン現象だったらしい。

風のやまない夜。




この風が止まったら、雨になるだろうか。
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最低限のことしかできなかった日。
だれにも迷惑をかけていないし、責められるわけでもないが、
罪悪感のようなものが、うっすらと貼りついて、
わたしを動けなくする。

眠い、眠い、眠い、眠れない。

そうして雨を待っている。


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by green-field-souko | 2016-05-16 20:34 | 日々の照り降り | Trackback | Comments(8)

嘘な極楽




基本的に友達がいない。わたしは。
ブログのほうのが、よほど信頼のおける友達なくらいの人間関係。
でも、それでいいと思っている。真実の在り様だ。


めずらしく電話があった。
リアル友の最後の砦と思っているので、大事にしているつもりなのだが、
相手はどうなのだろうか、分からない。

あるひとが趣味で演劇をやっていて、
本日、今回の公演を最後に解散するので観にきてというもの。

最後もなにも。最初も、途中も、なにも知らないわたしをいきなり?
そういう思い入れの共感の強制については、どう対応したらよいものなのか。

最後の砦と思って大事にしているなんてのは、
とどのつまりは、大事にしていないってことだな、わたしは、たぶん。
でもそれでは、世間はうまく、まわらない。
こういうとき、自分がいやになり、発達障害のキーワード検索をしたりして、
思い当たることを読むと、毛布をかぶって眠ってしまいたくなる。

眠ってしまえば、現実は、極楽。
嘘な極楽。


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by green-field-souko | 2016-05-15 21:07 | 日々の照り降り | Trackback | Comments(16)

おにぎりと蜜柑と新聞紙




一周忌がすぎたひとのことを思い出していたせいか、
昼間のうたたねに、あらわれた。

「これからそっちへ寄らせてもらいます」
急を詫びながらも、ぜったいに立ち寄る気合いだった。
わたしの住まいは古く、部屋は紙ごみでちらかっていて、
ひどく人見知りの猫がいることを伝えたが、ちっとも構わないとおっしゃる。

それならと、なにもなかったので、
じゃこじゃことお米を研ぎ、炊きたてのごはんで、おにぎりをこしらえた。
冷蔵庫をさがしたら蜜柑が冷えていた。

妙なもてなしだが、夢のなかでは、これでよし!と思った。

「ようやく会えましたね」
「いや、構わんでください。すぐに失礼します」
どれほど急いでいるのか、それとも遠慮なのか、来るなり帰ることを言う。
生真面目で頑固で、明治生まれのようなひとの傍らで、
夫人だろうか、小柄な女性が静かに微笑んでいた。

コクラに帰るとおっしゃるので、
それならと(コクラというのは小倉のことだろうかと思いながら)
おにぎりをラップに包み、さらに蜜柑といっしょに新聞紙でくるんだ。

手渡すと、帽子をとって嬉しそうに、受け取ってくださった。
「これこれ、こういうもんが、ほしかったです」

新潟空港から小倉へは直行便は出ていないはずですが。
それとも、東京まで新幹線で出て、乗り継がれますか。
新潟にホテルをおとりしましょうか。
よろしければ街をご案内します。なにかおいしいものでも。
いろいろ引き止めるようなことを、わたしは言ったけれど、
かき消えるように、二人とも、いなくなってしまった。



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by green-field-souko | 2016-05-14 18:13 | 日々の照り降り | Trackback | Comments(2)

はずかしながら悪趣味

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by green-field-souko | 2016-05-13 22:53 | とるに足らないモノコト


朝からせっせと、畑の草とりをした。
外気にさらされていたせいか、
からだは疲れているのに、夜になって目が冴える。



無理に眠ろうとせずに、
美術館の企画展や博物館の講座で
気になるものを、ピックアップしてみる。
すると、のこりの5月と6月が楽しくなってしまった。

このあいだ行った植物園では、
透けるような葉桜がサワサワと揺れていて、
ヤマザクラの実が可愛らしかった。
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ひとりで美術館や博物館や植物園へ行くのが
そういえば好きだったのを、
いまさら、思い出して、なんだか嬉しくなった。

好きを思い出したり、夜を楽しんだり。
定位置のここちよさみたいな。



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by green-field-souko | 2016-05-12 01:44 | 日々の照り降り