ずっと生き難かった。ため息と深呼吸の備忘録。


by 草子
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煮しめのハレとケ




お客があると、母も、祖母も、お煮しめをこしらえた。
そういうときのお煮しめは、
里芋、大根、にんじん、筍、車麩、蒟蒻などが取り合わされ、
それから、大きな三角の油あげが入った。
油あげには、どこかしら、ぜいたくな感じがあった。

常にも、お煮しめは、よくこしらえられた。
そういうときのお煮しめは、
せいぜいが里芋と油あげくらいで、
茗荷や豆やにんじんなどが、畑にあれば加えられる。
煮しめのハレとケ_c0145183_9535840.jpg

それにしても、
おなじお煮しめでも、昔は、
ハレとケが、ぴしりと分けられていたように思う。
その、ぴしりが、今は飽食のなかで薄れていく。
わずかのものでは喜べなくなっている、わたしたちは。

あの、ぴしり、は不自由で面倒くさく封建的だったけれど、
冷たく澄んだ水や空気のように、心地よかった気がする。



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by green-field-souko | 2013-10-11 09:29 | そうるふうど