ずっと生き難かった。ため息と深呼吸の備忘録。


by 草子
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夢の符丁



夏の川風が入ってくるムシロ敷きの茶の間で
作業着の3、4人がごろんと転がり、昼寝をしていた。
気持ちよさそうに、すーすー寝息をたてて。

3年前の現場に、わたしは居た。夢の中で。

いきなり持たされたはじめての現場は
なにからなにまで凹むことばかりで、毎日つらかったのに、
夢の中では、とても、よい気分だった。
明るいすがすがしさが、自分の内側に満ちてくるように思えた。

目がさめてからも、満たされた感覚が残っていた。
なんだか不思議な夢だった。




夕方、ショートメールが入る。
Nさんが急逝した、と。
あの現場でNさんは、よく昼寝をするひとだった。
夢の中でも、気持ちよさそうに寝息をたてていた。

ああ、なるほど。逝くときだったのか。

通夜は会社や親しいひとに任せ、写経で送ることにした。
明るく、すがすがしく、楽しい夢で、よかった。

by green-field-souko | 2014-03-17 22:09 | とるに足らないモノコト | Comments(0)