くまざさ ちまき ささだんご
2015年 07月 14日
ちまき、ささだんごは、5月の節句にこしらえる。
5月と言っても旧暦で数えるので、
現代の暦だと、およそひと月遅れで6月ということになる。
新暦の5月のはじめに山へ行ってみたところで、
隈笹は、まだ、ろくに葉を広げていない。
ちまき、ささだんごは、隈笹でつつんでこしらえる。
ちまき、ささだんごは、ハレの食べものなので、
もともとはつくる日は決まっていて、
そういつでもこしらえるものではないのだが、
閑なのか、手を動かすのが好きなのか、
気が向いた時に母は、ちまき、ささだんごをこしらえる。
このあたりでも、若い世代は
つくり方を、ほとんど継承してきていないくせに、
持って行ってあげると、
食べるのは大好き、と喜ばれるので、
それが嬉しくて、母は、いつだということもなく
ちまき、ささだんごを、こしらえるようになってしまった。
7月も半ばになり、山では、隈笹の葉もかたくなってきていた。
自分の背丈よりも高い、隈笹の藪に分け入る。
奥へ行けばもっと大きいよい葉っぱがありそうだが、
このへんはクマが出る。
日中に出くわすこともなかろうが、
気休めに、わざと音を立てるようにして、隈笹を採る。
クマザサは熊笹と書くものと、
疑ってすらいなかったが、じつは隈笹と書くらしい。
クマの生息地に暮らすゆえの、思い込みと刷り込みだったようだが、
いまさら隈笹と知っても、なにか人違いをしたようで、
素直に、はいそうですかと脳内修正するのは抵抗がある。
クマザサの漢字の話を、母にしたら、
「あら、クマがこれのタケノコを食べるから熊笹って言うのよ」
と真面目な顔で言い張った。
鴨居に竹竿を渡し、茹であがった、ちまき、ささだんごを吊るす。
隈笹には殺菌作用があるそうで、
吊るされたちまき、ささだんごが、
数日経っても傷まないのは、昔からの知恵。
笹の葉の、いい香り。
だんご生地に練り込んだヨモギもいい香り。
畑の小豆を煮た自家製あんこ。
ちまきにまぶす黄粉も
昔は炒った大豆を、石臼でごろごろ挽いてつくっていた。
お米、お豆、お砂糖。
ちからの出るものばかりで、ちまき、ささだんごは出来ている。
夏に向かう時季に食べるのも、昔のひとの知恵なのかな。
今日も朝から暑かった。
もうじき、梅雨が明ける。
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fusk-en25 at 2015-07-14 21:00
フランスの公園に笹や竹、薄が20年ほど前から流行?していて(あまり手入れをしなくて青々しているから?か)クマザサも植えているところがあるのです
笹寿司にいいかな?とは思うのですが。まさか公園のを摘んでくるわけにもいかず。。。笑。
でもアジア系の大きな店に行くと笹の葉は売っていて、
ちまきは作りませんが、笹で包んだ押し寿司は時々作ります。
笹寿司にいいかな?とは思うのですが。まさか公園のを摘んでくるわけにもいかず。。。笑。
でもアジア系の大きな店に行くと笹の葉は売っていて、
ちまきは作りませんが、笹で包んだ押し寿司は時々作ります。
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at 2015-07-15 00:49
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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green-field-souko at 2015-07-16 08:49
■fuskさま フランスで笹や竹が流行しているのですか!?
世界のあちこちで日本食がブームだと聞きますので、
植栽にもそのようなテイストが好まれているのだったら、
なんだか嬉しいことです。
うーーーん、たしかに(笑) 目の前にあるのに残念ですけど。
あらっ?と反応してしまいました。
笹の押し寿司でしょうか。こちら県内では糸魚川や頸城あたりの、
伝統的なごちそうになっているようです。
光が美しい写真をお撮りになる
fuskさんの笹寿司仕事は、きっと細部まで丁寧だろうと想像します。
いつか気が向かれたときにでも、画像UPお願いします!!!^^
世界のあちこちで日本食がブームだと聞きますので、
植栽にもそのようなテイストが好まれているのだったら、
なんだか嬉しいことです。
うーーーん、たしかに(笑) 目の前にあるのに残念ですけど。
あらっ?と反応してしまいました。
笹の押し寿司でしょうか。こちら県内では糸魚川や頸城あたりの、
伝統的なごちそうになっているようです。
光が美しい写真をお撮りになる
fuskさんの笹寿司仕事は、きっと細部まで丁寧だろうと想像します。
いつか気が向かれたときにでも、画像UPお願いします!!!^^
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green-field-souko at 2015-07-16 08:55
■2015-07-15 00:49の鍵コメさま
おおお! そういう接点がありましたか!
東京時代、わたしは大家さんに笹団子をおすそ分けしていました。
素朴さがよかったのか、意外と喜ばれていました。(と思います)
なにしろ母が、段ボール箱いっぱいの笹だんごとちまきを
送ってくるので、大家さんや友人にせっせと配っていました。
そんなふうにして、地方の食文化が伝播するのかも。ふふふ。
おおお! そういう接点がありましたか!
東京時代、わたしは大家さんに笹団子をおすそ分けしていました。
素朴さがよかったのか、意外と喜ばれていました。(と思います)
なにしろ母が、段ボール箱いっぱいの笹だんごとちまきを
送ってくるので、大家さんや友人にせっせと配っていました。
そんなふうにして、地方の食文化が伝播するのかも。ふふふ。
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at 2015-07-16 20:55
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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green-field-souko at 2015-07-17 08:44
■2015-07-16 20:55の鍵コメさま
こんばんはー。
おおッ、喜んでいただけたなら、きっと大成功ですよ。
まだ、あまり慣れていないだろうから、講師さんも疲れたのでは?
おつかれさまでした。充実した気持ちで、ひと休みできますね。
ありがとうございます。楽しみにしていますね^^
こんばんはー。
おおッ、喜んでいただけたなら、きっと大成功ですよ。
まだ、あまり慣れていないだろうから、講師さんも疲れたのでは?
おつかれさまでした。充実した気持ちで、ひと休みできますね。
ありがとうございます。楽しみにしていますね^^
by green-field-souko
| 2015-07-14 15:08
| そうるふうど
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Comments(6)