ノーヤク
2015年 09月 24日
メロンの分別や梱包をしていたら、
掌全体が赤く腫れて熱を帯び、ヒリヒリ痛くなってきた。
「指なしの軍手は持っていないの?」
ふつうの軍手もビニール手袋もバイト用に備えているが、
指なしの軍手までは使う作業がなく、まだ買っていなかった。
「農薬だから」
「メロンは皮まで舐めないからね」
表皮に薄くまぶされていた
白い粉の正体が、ようやくわかり、愕然とした。
もちろんそれは、しかるべき安全基準を満たしていて、
食べてなんの問題もないのだろうが、
ノーヤクとの対面は、あまりにもリアルだった。
雨風のあたらないビニールハウスの温室で、
温度湿度や灌水や肥料や病害虫の管理をされて
メロンは傷ひとつなくきれいに育ち、甘く熟して収穫される。
ためしに無農薬・有機肥料・露地栽培で
プリンスメロンを育ててみたところ、さんざんな見た目だった。
http://vegebatake.exblog.jp/16732006/
http://vegebatake.exblog.jp/18284867/
だから、こうしたノーヤクの必要性も、よく理解できる。
できるのだけれど、
もうひとりの自分がNOと言う。
赤く腫れた掌は、夜更けまでヒリヒリしていた。
そして、気持ちがうなだれてしまう理由を、
自分のなかでうまく、まとめることができなかった。
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by green-field-souko
| 2015-09-24 11:36
| 畑でわたしは考える