永遠のイルミネーション
2007年 12月 29日
あのころ。わたしが住んでいたアパートの窓から、新宿副都心の高層ビルがよく見えた。その風景は好きではなかった。無理だろうと思いながらも、TOKYOという果てしない海を、自分だけを頼りに泳ぎきりたいと願っていた、無力な田舎の女の子の眼には、ビル群は無機質で冷たく映った。
ある日。クタクタに疲れて部屋へ戻り、メイクを落として着替えると、高層ビルに「リボン」が浮かんでいた。いつもなら、ランダムに明るい部屋部屋の窓が、今夜は、蝶々結びのリボンをかたちづくっていた。リボンの形を残して、ほかの窓の灯かりがすべて消してあった。
わたしは、長いこと、灯かりのリボンを眺めた。なんて素敵なプランニングなんだろう。灯かりのリボンに見とれながら、ひとり、涙が止まらなかった。その日は、クリスマス・イブだった。
電気代だけのコストにして最高の効果。だれが考えたのだろうか。
どんなにすばらしいイルミネーションだろうと、あのときのリボンには、たぶん及ばない。おそらく、生涯、忘れることのない、永遠のイルミネーションなのだろうと思う。
ある日。クタクタに疲れて部屋へ戻り、メイクを落として着替えると、高層ビルに「リボン」が浮かんでいた。いつもなら、ランダムに明るい部屋部屋の窓が、今夜は、蝶々結びのリボンをかたちづくっていた。リボンの形を残して、ほかの窓の灯かりがすべて消してあった。
わたしは、長いこと、灯かりのリボンを眺めた。なんて素敵なプランニングなんだろう。灯かりのリボンに見とれながら、ひとり、涙が止まらなかった。その日は、クリスマス・イブだった。
電気代だけのコストにして最高の効果。だれが考えたのだろうか。
どんなにすばらしいイルミネーションだろうと、あのときのリボンには、たぶん及ばない。おそらく、生涯、忘れることのない、永遠のイルミネーションなのだろうと思う。
by green-field-souko
| 2007-12-29 19:14
| 日々の照り降り
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