ずっと生き難かった。ため息と深呼吸の備忘録。


by 草子
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清水園と足軽長屋

 数年前、ある郷土史料館の立ち上げスタッフを、やらせてもらったことがあります。そんな異分野の専門的な仕事はできません、と一度はお断りしたのですが、先方は頭数がほしかったらしく、気がつけば、なんとなくひっぱり込まれていました。

 まったく興味のなかった古道具(郷土史料)の調査も、やってみれば、そのおもしろいこと。それからです。「昔」を意識するようになったのは。

 歴史に興味があるのではなく。歴史につながる空間や道具を、好きになったのかもしれません。それなので、年号や人名はちっとも頭に入ってこなくて、天井や茶道具の意匠、民具の用途なんてものばかりが、どこへ行っても気になって困ります。


 新潟県新発田市にある、国指定名勝「清水園(旧新発田藩下屋敷庭園)」と、重要文化財「旧新発田藩 足軽長屋」(下級武士のいわば社宅)。平日は、ひと気が少ないので、気ままにぼんやりすごせます。
清水園と足軽長屋_c0145183_108452.jpg



 ここ「清水園」の回遊式庭園は、じつは苔がたいしたものだそうで。
清水園と足軽長屋_c0145183_10471079.jpg


 いいなあ、苔って。しっとりとここちよさそうな半日陰で、黙って生きていられる。誉められもせず、苦にもされず、芽吹こうが枯れようが、それすらよくわからない様子で。だれか来なければ、踏んづけられることもなく、当然世間とかかわることもなく-------。

 このあいだ、仕事の調べもので行ったのですが、要らぬ苔ばかりを撮ってしまっていました。
Commented by RW at 2008-07-09 22:10 x
さすが新発田のお殿様ですなあ・・。
高い金払って予約抽選しないと見られない京都の苔寺を見るのもいいけれど、こういう所が結構穴場かも・・・。
Commented by green-field-souko at 2008-07-10 04:17
■RWさま 初代新発田藩主は加賀から入封したひとであること、
遠州流の茶人でもあったひとがつくったことなどから、京風の庭園となっています。
茶道の盛んな街ですから、和菓子もおいしいんですよ。
穴場、穴場♪ 一度おでかけください。よろしければご案内します。
by green-field-souko | 2008-07-09 10:12 | 旅と隠遁 | Comments(2)