ずっと生き難かった。ため息と深呼吸の備忘録。


by 草子
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鉛色の冬




朝いちばんで石油ストーブを点ける
そういう季節に今年もなった

鉛色の冬_c0145183_09414416.jpg

灯油の燃える匂いに
いままですごしてきた
冬の記憶が 心象風景が むっくらと起きる



この街の冬の陰鬱さは
鉛色の空にたとえられることが多く
住み慣れないひとは
冬になるとしにたくなると言う
そして
何年暮らそうと慣れることはないとも

鉛色の冬_c0145183_09414442.jpg

慣れる慣れないというより
仕方ない
のに

いろいろ仕方ない
簡単に我慢や妥協をするくせに
芯のところでは納得できないらしく
それで考えていると
自分の心の狭さを突きつけられる気がして

いろいろ疲れて億劫になり
出かけるのをやめて眠ることにした





# by green-field-souko | 2022-11-26 10:14 | 日々の照り降り | Comments(2)

菊花




はじめて植えた菊が秋に咲いた。
赤紫はカキノモト、黄色は名知らず、どちらも食べる用。


菊花_c0145183_10083681.jpg



菊という花を、あまり好きではなかったのは
仏壇や葬儀のイメージがあるのと、
高貴とされるつよい香りに
ある種の近寄りがたさを、感じたせいかもしれない。

さしたる理由があるわけではないのだが、
最近なんとなしに、菊を好きになってきている。
齢のせいかな。
花のなかで菊がいちばん好きだという若者に
わたしは、まだ、出会ったことがない。
菊とはそういう花なのだろう。



菊のおひたし 三杯酢

菊花_c0145183_10083667.jpg


菊の天ぷら

菊花_c0145183_10083654.jpg



そういえば、
菊はわたしの誕生花だった。
こどものころは、違う花ならよかったのに、
などと残念に思っていた。
自分を好きになれない、こどもだった。





# by green-field-souko | 2022-11-25 10:32 | ときどきプチ野菜料理 | Comments(2)

神あかり

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なぜファン限定公開にしたかと言いますと
# by green-field-souko | 2022-11-24 14:46 | 旅と隠遁

芋ごはん




10月16日、さつま芋を掘る。

畑の師匠(母)の余った苗、4、5本をもらって植えた紅はるか。
芋は小さいし、野ネズミに齧られているし、
締まった土から掘り起こしたので折れてもいる。

芋ごはん_c0145183_18545362.jpg



小さな芋、折れた芋から先に消費。
芋ごはんを炊いてみた。
塩にするか、醤油にするか、迷って今回は醤油味。
酒をたっぷり入れると料亭みたいな味になる。
たかが芋ごはんに、こんなに入れたらもったいないかな、
と思いつつ、ささやかな贅沢。

芋ごはん_c0145183_18545806.jpg





# by green-field-souko | 2022-11-20 19:11 | ときどきプチ野菜料理 | Comments(6)

冬枯れの畑で




ある冬の日。
夏野菜の支柱を片づけたり、
アスパラガスなどに、肥料をくれたりした。

雑草に負けそうになっていたフキやノミツバが
なんとか根づいていたのは嬉しい。
土が合ったのか、雑草の陰がむしろよかったのか、
ノミツバなんぞは、花を咲かせたあとさえ見られた。

冬枯れの畑で_c0145183_12001800.jpg

フキとノミツバは
あちらの畑から、こちらの畑へ移植したもので、
香りのものが好きなわたしにはタカラモノ。
もっと増えろ、もっと増えろ、とウキウキ心で念じる。

根をおろす場所を選び、
がんばって根づいていくのは人間で。
植物はただ種がこぼれたところで芽吹き、根や葉を伸ばし、
花を咲かせ、種を結び、世代交代をくり返すだけ。
選ぶも、がんばるも、ないのかもしれない。




これは、冬枯れの畝を掻き分けたら出てきた小豆。
カラスやハトに引っこ抜かれて、なお生き残っていた子。

冬枯れの畑で_c0145183_12001881.jpg


サヤを剥いたら、赤茶色の粒がこぼれた。
捨て置かず、ちゃんと拾い、来年用の種にしようと思う。





# by green-field-souko | 2022-11-19 08:35 | 畑でわたしは考える | Comments(2)